凡庸

週一くらいが目標です。

そういえば君のこと、どう呼べばいいんだろう

 昨日自分で書いた日記を読み返してみて感じたことがある。


 もちろん、文章が拙く面白くないのだがそれを言いだしてもキリがない。そのことを置いておいて、気になったのは「内儀さん」という妻に対する呼称である。
 一般に「お内儀さん」という使い方で、どちらかというと他人の、それも常日頃お世話になるような目上の人の奥さんに対する呼称で、自分の妻に対してはちょっと違うのではないか。もちろん、頭が上がらない、という点では疑いようもなく「お上さん」なわけであるが、それにしてもやはり違和感がある。


 さて、ここのところ僕には悩みがあるのだが、それは妻に対する呼称である。
 もちろん「うちの妻が…」とやればいいのだけれども、現在住んでいる南大阪地区ではこの呼び方をすると、すこし気取った様子になってしまう。「妻って、そんなええもんかよ」と笑われてしまうのが落ちだ。
 じゃあ他の人達にならって「うちの嫁さんが…」という呼び方はどうか。職場の人達やテレビの芸人がこの呼び方をしている。ところが僕個人としてはこの呼び方が好きではなく、そもそも「嫁」とは息子の妻のことであり、確かに現在では字義が変化しているといっても、嫁に来てもらうような家ではないので、やや気が引ける。
 「細君」というのはどうか。間違いなく笑われるだろう、おまけに妻自体、「細君」という柄ではない。
 妻に「かみさん」「女房」という呼び方も提案したのだけれども、この呼び方だと、年寄りぶっているようでもあり、おまけに妻が僕を尻に敷いているようで外聞が悪く駄目だ、却下だ、とのことであった。


 というわけで実際には、人前では「僕の奥さんはですね…」と呼んでいる。これなら如何にもモダァンな若夫婦らしくてよろしい、という妻のお達しが下った。
 僕としては、やはり「奥さん」というのは目上の人の妻を呼ぶ言葉では、と思うのだが、妻がこれにせよ、と言ったので仕方ない。


 だからせめて、このブログ内だけでも妻を「家内」と呼ぶことにする。この呼び方であれば、まるで僕がすっすと前を歩き、妻がそれに黙って付き従う夫婦形態のようではないか、ハハ、愉快。
 実際には、現在のところ週末婚状態で普段妻は家におらず僕一人で、今晩も一人で親子丼と味噌汁を作って食べたほどなので、妻は全く「家の内」にはおらぬ。
 それどころか、同居がいよいよ本格化したところで、働きものである妻はなんなら僕よりも帰りが遅く、おまけに活発で友人も多く週末は外に遊びに出かけるであろうから、専ら家の内にいるのは「亭主」たる僕になるだろう。
 ただただ、このすこし古風な呼称が使いたいがための「家内」であるが、結局僕の妻の実体とはかけ離れてしまっている。


 さて「家内」が職場から実家に帰る途中、この家に寄るとの電話があったので、これにて。