凡庸

週一くらいが目標です。

見通しがクリアでまぶしすぎて見えない。

 娘の保育園利用承諾通知(で正しいのだろうか)がきた。これでわが子も春から晴れて保育園児となる。家内も僕も大いに安心した。待機児童がどうのこうのという話題を聞く昨今である。もちろん社会問題として考えなくてはいけないことではあるが、ひとまず、これで我が家の見通しが立つ。

 それにしてもあっという間に保育園児になるのだなあ、という気分。ついこないだ産まれて、泣くか寝るか飲むかしかできなかったくせに、今日も寝る前に僕と一緒にコップで牛乳を飲みながら、ボールペンで丸だの線だののお絵かきをして僕が描く絵に「もーもーねー」「あ、まなな!」「ぱお!ぱお!」と、いろんなものの名前を覚えて判別できるようになっている。すっかり子どもだ。

 好きなものも嫌いなものもはっきりしてきた。好きなものはお母さんとお父さんと白飯とピザとハンバーグとバナナと甘い洋菓子全般。嫌いなものは若い男の子女の子と茹でただけのブロッコリーと切り干し大根と歯磨きと全自動鼻水吸引機だ。(こないだ風邪をひいているときに家内が「はーい、鼻吸うよー」と吸引機を差し向けたら、娘は「いや、いや」と首を振りながら逃げたため僕たち両親はすわイヤイヤ期か、と戦慄したが、よく考えてみれば体を押さえつけられて鼻の穴にノズルを突っ込まれズルズルと鼻を吸われるのを1歳児が嫌がるのは正当な拒否反応である。)

 でもやっぱり産まれてからずーっと家の中でただ一人のお姫様であることをいいことに、好き放題に絵本を読んでもらったりたらたらと好きなだけ時間をかけてご飯を食べたり眠りたいだけお昼寝をしているこの子が、保育園という社会に放り込まれてうまくやっていけるのか少しだけ心配だ。

 そういう心配を差し引けば、同じくらいの子どもたちといろんなことをしながら生活するのは彼女にとってとても素敵な時間になるに違いなく、どんなことを覚えて成長するのか大変に楽しみだ。

 

 こないだすごく暖かい日があって、外を三人で歩きながら家内が「こう暖かいとなんか引っ越ししたくなるね」と言った。僕は、いいこと言うなあと思った。春が近い。

 

 にしても全然尖ってない。